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Peppers.jp:エンジニア&農家の二足わらじ生活で育むトウガラシ愛

夏から秋にかけて、Farmer’s Market@UNUには一際カラフルなブースが登場します。しかも、そこに並んでいるのはほぼ全てトウガラシ・・・。群馬県安中市で年間約100種類のトウガラシを育てるトウガラシ専門農家のPeppers.jp。しかも園主の村山さんは普段は都内でシステムエンジニアをしており、農業は週末のみの兼業です。そんな変わった農業スタイルの村山さんのことがとても気になっていたのですが、今回TOKYO BINZUME CLUBでようやくコラボが実現。畑にもお邪魔することができました。

TOKYO BINZUME CLUB: 最初に村山さんから問い合わせをもらったとき、こんな農家さんがいるんだと驚いたのを覚えています。どうしてトウガラシ専門の農家になったんですか?

村山さん:そもそも最初は農家になろうという気はなくて、ただの辛いもの好きだったんです。小学生のころから何にでもタバスコをかけて食べていたんですが、社会人になると自分で好きなようにお金を使えるようになるじゃないですか。それでますます辛いものにハマるようになっていきまして・・・24,5歳のころだと思うのですが、ある日ホームセンターに寄るとそこにトウガラシの苗が売っていたんですね。それで自分でもやってみようかなと、自宅のベランダで育てるようになったのが最初です。

いきなり色んなトウガラシを育てるようになったんですか?

村山さん:いやいや。ハバネロを使ったお菓子なんかがたくさん出て、ハバネロが流行ったときがあったんですが、やっぱりハバネロを育ててみたくなりまして。栽培キットを買って育ててみたんですが、なぜかそこに間違ってハラペーニョの種が入ってたんです(笑)まぁでもしょうが無いので育ててみたんですが、ハバネロもハラペーニョもどちらもトウガラシなのに全然違ってて面白いじゃないですか。それで、もっと色んな品種が育ててみたくなってしまったんですよね。

 

僕らにとってはトウガラシよりも、村山さんの方がおもしろいんですが(笑)その頃はもう農業としてやられていたんですか?

村山さん:農業をはじめたのは10年ほど前ですね。最初は20品種ほど育てていたのですが、その後100品種以上の苗が余ってしまった事があって今のような栽培スタイルになりました。

なぜ余ってしまったんでしょう?

村山さん:当時、どこかで噂を聞きつけたのか、某メーカーから「色んなトウガラシの苗を納めてもらえないか?」と頼まれて苗を育てていたんです。ですが、いざ苗ができて納品!というタイミングで、担当の方が異動になってしまって…(笑)さすがに苗代はいただけたんですが、余った苗をどうしようかなと。まあ、そのまま余らせておくのも勿体ないので、畑を広げて自分で育てよういう事にとなりました。ちょうどその頃、母が群馬に移住することになり、周りに空いている土地があったので、それならいっそのこと全部自分で育てようと。やってみたら全然思うようにいかないんですが、週末は群馬に通いながら、農業を続けています。

 

週末だけで約100種類も育てているって、凄いですよね・・・。

村山さん:平日は母に面倒を見てもらうこともあります。今年は250種類ぐらいのタネを蒔き、無事に発芽して育った120品種ほどの苗を植えたのですが、収穫まで至ったのは90品種くらいですね。でもこれまでには1000種類以上のタネを蒔きました。

—1000種類?!どうやってそんな数のタネを手に入れるんですか?

村山さん:海外のある種苗会社のネットショップでは、500品種以上のトウガラシの種子が売られています。海外にはトウガラシの栽培マニアがいて、タネの交換サイトがあったり、情報交換も盛んなんです。そういったサイトを見ながら、興味を持ったタネを国内外から取り寄せては試していたら、こんな数になってしまいました。

やはりエンジニアなので、これまでの栽培データを溜めて、それを元に品種を選んでいたりされているんでしょうか?

村山さん:・・・そこまでは、やれてません。週末だけでこんなに品種があると、全然作業が追いつかなくて。

 

なるほど。システムエンジニアと農業を両立されているというのも村山さんのユニークなところだと思うんですが、2つの仕事の違いとか、共通点って何だと思いますか?

村山さん:一番の違いは快適な環境でずっと座りながら仕事をしているか、屋外で身体を動かしているかですね(笑)本当に、全然違います。あとは農業の方が人とのコミュニケーションが多いですかねぇ。

農業の方がコミュニケーションが多いんですね。意外です。

村山さん:システムエンジニアと言っても色んなタイプがありますが、私は実際に手を動かしてプログラムをつくることがメインなんです。一方、いま取り組んでいる農業のスタイルだと、定期的にファーマーズマーケットに販売に立ちますし、トウガラシ専門ということで、品種や食べ方についてなど、お客さんからも問い合わせをいただくことも多く、人とコミュニケーションを取るのも重要なパートになっています。トウガラシの魅力を多くの方に知っていただきたいというのもありますし。

エンジニアは会社に所属してやられてるんですよね?会社の皆さんも村山さんが農業をされているのはご存知なんですか?

村山さん:はい。ランチには日々、会社の給湯室でトウガラシのパスタをつくってるんですが、「あいつは何でいつもトウガラシばかり食べてるんだろう」と(笑)一度密着の取材が会社まで入ったこともあります。

こんな質問は野暮かもしれませんが、特にお気に入りのトウガラシってあるんですか?

村山さん:やっぱりハラペーニョですね。程よい辛さ。そしてジューシーな食感!ピクルスでも、炒めても美味しい。バランスが取れていてみんなに愛されるトウガラシだと思います。鉄板の食べ方として、半分に切ったハラペーニョの綿を取り、タネを取ってチーズを詰めて、ベーコンで巻いて焼く、というのを皆さんにオススメしています。

 

本当にトウガラシが好きなんですね。

村山さん:そうですね。最近はもう好きを通り越して、当たり前にそこにあるというか、無くてはならないというか、空気のような存在になってきました。ただ、この前知人から「ナス科の植物を食べ過ぎると身体が冷えると医者から言われた」と教えてもらいまして。実際、私の体温は35.5℃しかないんですよね(笑)

 

ちょっと体温が低いのは心配ですが、トウガラシへの変わらぬ愛で独自の道を進む村山さん。TBCスタッフの間でもおもしろいと話題の村山さんのインスタグラムはこちらです。

 

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