GLASS BOTTLE STUDIES

第2回 カレットとは? 再資源化のために私たちができること

TOKYO BINZUME CLUBがガラスびんの魅力を探り、皆さんと共に学ぶ「ガラスびん学」。「第一回 何度でも生まれ変わるガラスびん」では、ガラスびんがどのように作られているのかを学びながら、容器としてのガラスびんの利点と資源としての価値に着目しました。

第二回では、ガラスびんの原料として大きな割合を占める「カレット」について詳しく知り、私たち消費者にできることについて考えてみたいと思います。

カレットは、触れても手が切れないほど作られる過程で角が研磨されている

カレットとは?

カレットとは、使用済みのガラスびんを再利用できる状態にまで砕いたものです。ガラスびんの原料のうち約75%(※業界平均)を占めています。残りの25%は天然素材(けい砂、石灰、ソーダ灰)や、副原料である清澄剤、着消色剤です。これらはより透明で美しく、丈夫なガラスびんをつくるために使われます。

 

なぜこれだけ多くの割合でカレットが使われるようになった?

ここまでカレットが使われ、より多くのガラスびんがリサイクルされるようになったのはここ10年ほどのことだといいます。これにはある法的な背景が大きく関わっています。

それは平成71995)年に制定された容器包装リサイクル法です。増え続けるごみ問題に対し、家庭から出るごみの約6割を占める容器包装物のリサイクルについて定められました(注:TOKYO BINZUME CLUBを主催するFarmer’s Market @ UNUでも出ているごみの56割くらいが容器や包装関係のごみです)。これにより、自治体と民間事業者により、日本全国において資源の回収から再資源化されるまでの仕組みが整い、カレットがガラスびんの原料の主体となったそうです。カレットはガラスびんの原料の中でも低温で溶けるため、溶解に要するエネルギーも少なくなり、環境的負荷が低く、コスト削減にもなるのだそうです。こうして業界全体でカレットが積極的に使われるようになったのだといいます。

  

 

“カレットはガラスびんの原料の中でも低温で溶けるため、
溶解に要するエネルギーも少なくなり
環境的負荷が低く、コスト削減にもなる”

透明色のガラスびんからできたカレット

 

 

カレットはどのように作られている?

TOKYO BINZUME CLUBは、茨城県龍ヶ崎にカレット工場を構える硝和ガラスさんを訪ね、カレットについて詳しくお話を伺いました。

カレットは、各自治体や事業者から回収されたものを、カレット工場にて破砕、洗浄し、あらゆる方法(風力、磁力、センサーなど)によって不純物を除去して製びん工場へと運ばれていきます。

自治体や事業者から集まったガラスびんの破片。

 

 

 

カレットは、製びん工場に送られる前にカレット工場内で色ごとに山として積み上がります。ここに至るまでに、工場だけでなく私たちにも工夫できることがあります。

ラベルやキャップなどは、なるべく家庭から資源ごみとして出す段階で除去する

「製びん段階でラベルやキャップ、異素材の破片などの不純物が混入していると、カレットの質にばらつきが出る為、ガラス資源を回収する段階でなるべく排除されていることが理想的です。私たちの工場でもラベルやキャップを外す処理工程を経ていますが、なるべく家庭から資源ごみとして出す段階で除去してもらえると助かります」

耐久ガラスなど、リサイクルできない素材のものを混入しない

「特に、耐熱ガラスのようなリサイクルできない異素材は混ぜないようにしていただきたいです。これらはカレット工場での処理段階では判別して取り除くことができず、製びん工場に運ばれて溶解炉に入った段階で溶けずに結晶などになってしまうのです。耐熱のガラス製品全般、例えば哺乳びんや、ガラス製の鍋やフライパンの表面に張られているガラスなどもこれに当たります」

さまざまな不純物を含んだガラス片の山

専用の機械でキャップ部分を除去。キャップ内に残ったガラス片もカレットとして活用する

水で外されたラベルなどの紙くずに含まれる細かいガラス片も使われる

 

機械では見分けられない不純物は人の手で除去される

カレットの再資源化のために私たちにできること

リサイクルできるびんの多くには再資源化できることを示すマーク(「エコロジーびんマーク」)が記されています。これを確認したり、調べるなどして判別していきたいですね。

(左)エコロジーボトルであることを示す「エコロジーびんマーク」。(右)牛乳びんなどのように、繰り返し使えるびんであることを示す「Rマーク」。

  

また、ラベルやキャップも工場で除去処理がなされていますが、私たちが資源ごみを出す時点で外せていればこうした工程にエネルギーをかけ続ける必要もなくなります。

  

自治体の中には、資源ごみとして出たガラスびんの分別を100%完了させてカレット工場へ運んでいるところもあります。TOKYO BINZUME CLUBでは、こうした自治体が行なっている工夫についても調べ、Farmer’s Market @ UNUを中心とした地域でできることを考えていきたいと思います。今後の私たちの学びにも、どうぞお付き合いください。